人はどうしてイベランをするのか ~複数イベントランカーに聞く~
プロセカイベラン体験記第2弾!
今回は、2021年2月28日~3月8日開催「スマイルオブドリーマー(以下:スマドリ)」554位、2021年6月11日~6月19日開催「ワンダーマジカルショウタイム!(以下:ワンマジ)」255位、「眠気」さんにお話しを伺いました。
複数イベントで高順位取得経験者…!お話を聞くのが楽しみです。
イベランインタビュー~こんな風に走りました編~
――どのような編成で走りましたか?
それぞれこんな感じです。
スマドリの時は新規カード全員揃いましたが、ワンマジのときは寧々ちゃん(画像3番目の緑髪の女の子)が出なかったんですよね…
――なるほど…どのくらいガチャを引きましたか?
一回天井できるくらいですね。(※天井…ガチャを一定数引くと確実に狙ったキャラクターを入手できる仕組み。プロセカの場合は200連~300連。眠気さんは200連=6万円分)
それで出なかった分はいったん諦めて、あとは祈りを込めながら一日に二回引ける有償限定の単発ガチャを毎日引いていました。結局出なかったんですけど…。
もともと寧々ちゃんをリーダーにして走ろうと考えていたので結構心に来ました。
――なんと…それはショックですね。
イベント期間でどのくらい課金しましたか?
7万円くらいですね。イベント開始と同時に4万円入れたんですけど足りなくて、中盤くらいに3万円足しました。
大学生でそんなに自由に使えるお金がないのですが、ワンマジに関してはイベント期間の予測がついていたので、イベラン用に貯金して挑みました。
――プレイ時間はどのくらい取りましたか?
一日6~7時間です。
時間を取りたかったので、期間中アルバイトは週一に減らしています。大学がリモートだったので、講義中も周回していました(笑)。
最終日は10時間ノンストップです。
――ライブブーストはどう設定しましたか?
3(15倍)と5(23倍)を組み合わせています。初日だけ5で、その後中盤まで3でしたが、時速が出なくて順位が落ちてきたので5に変更しました。最終日は10ブーストです。
――睡眠時間はどのくらい取りましたか?
平日は6~7時間です。周回は2時くらいに切り上げて寝ていました。起床時間は8~9時でした。ほぼいつも通りです。
――曲はどうしていましたか?
ほぼ「独りんぼエンヴィー」でした。トップ300になると時速を出さないといけないので、短い曲じゃないと順位が下がって辛いです。
ーー野良と固定どちらで走りましたか?
固定でした。Twitterで繋がっている方とルームを作ったり、Discordのサーバーで募集したり色々です。Twitterの「#プロセカ募集」「#プロセカ協力」のタグでイベラン用のルームの募集があるので、条件があうルームを選んで入ったこともありました。
――何か気を紛らわせたりしましたか?
95%Twitterを眺めながら走っていました。友人と通話しながら走ることもありましたが、ちゃんとリズムゲームに集中していないと精度が落ちてしまうので、基本的にはゲームに集中していた方だと思います。
――疲労は気になりませんでしたか?
体がバキバキになるので、ストレッチなどで体を動かしていました。
力をかけなくてもうまくリズムゲームをプレイするコツをつかんだので、ゲームの長時間プレイによる手指の疲労自体は気になりませんでした。
ーー食事はどうしていましたか?
途中まではほとんど食べずにゼリー飲料のみでした。中盤あたりでこれでは持たないぞと思って、そこからはごはんと味噌汁ぐらいは食べるようにしました。
イベランインタビュー~動機・モチベーション編~
――もともとイベランをする予定でしたか?
はい、そのためにクリスタルやリアルマネーを溜めていました。イベント前日はソワソワして寝られなかったです。
――え、遠足前の小学生…!
通話などをあまりせずに長時間周回されていたということですが、辛くなかったですか?
はい、辛いです。
なんですけど、ある一定のポイントを超えると辛くなくなるんですよ。
ふっと辛くなくなって、やる気と快感でいっぱいになって楽しくなる瞬間があります。
――なるほど…!?
まあでも基本的にはやっぱり苦痛です(笑)。ずっと家にこもっていたので、気が狂いそうになる瞬間がありました。そういう時はコンビニに行ったり、15分くらい散歩して気分転換を図っていました。やっぱり人間、日光を浴びないと気が狂うんだなと実感しました。
――それは同意です。
総合して、イベランして良かったと思いますか?
もちろん!
イベントが終わって新曲が公開された(プロセカではイベントごとに新曲が書き下ろされ、イベント終了1時間後に公開されます)のを聞いて、走って良かった~~~~という感情で胸がいっぱいになりました。もう全世界に感謝。「やばい」「すごい」「ありがとう」以外の語彙が溶けました。
走っている最中は「もう走りたくない!」と思うのに、イベントが終わると「また走りたいな」っていう気持ちになるんですよね。不思議です…。
――イベランは大変ですが、それだけに達成感も大きそうですね。
そうですね、クセになる(笑)。
――最後に、眠気さんにとって「イベラン」とは何でしょうか?
「愛」です!!推しが好きじゃないとこんなことできないので。好きだから「やるぞ!」って気持ちになります。
――ありがとうございました。
まとめ
- 学生はコツコツお金とクリスタルを溜める必要がある
- 時間を空けるため時間を調整するべし
- 周回は辛いけれど、その分達成感も大きい
- イベランには癖になるような魅力がある
二人にインタビューしてきましたが、たぬさんも眠気さんも生活リズムは崩さずに走っていました。
また今回のインタビューでは、「なぜイベランをするのか」の真髄に触れることができたような気がします…!!多くの犠牲を払ってでも走りたくなるような魅力があるんですね。
そういった快感を求めてイベランをやってみるのもアリなのではないでしょうか?
人はどうしてイベランをするのか ~プロセカTOP100経験者に聞く~
「イベラン」とは?
①「イベントランキング」の略称
②「イベント+run(走る)」を組み合わせた造語。ソーシャルゲーム等で開催されるイベントでランキング上位を目指すことを指す
今回は②のイベラン、つまりソシャゲのイベントを頑張ることについての記事です。
このイベラン行為、つまりは長時間ひたすらゲームをプレイし続けるわけですが。
具体的に、どのくらいゲームをプレイしているのでしょうか?また、その際の食事や睡眠は?
そしてこのイベラン。
時間がかかる。
金がかかる。
でも、どんなに頑張ってももらえるのはせいぜい称号とか育成素材。
人にそこまでさせるようなイベランの魅力って何でしょう?
それを知るべく、「プロセカ」のイベラン経験者にお話を伺いました!!
プロセカとは、何ぞや?
※こちらは主に未プレイの方向けの項目になっています。
まず、プロセカとそのイベントについて説明します。
プロセカ、正式名称「プロジェクトセカイ カラフルステージ feat. 初音ミク」は、2020年9月にリリースされたスマートフォンリズムゲームです。
初音ミクの名前を冠するゲームですが、ボーカロイドだけでなく20人のオリジナルキャラクターが登場するのが特徴。
高校生の少年少女たちが、彼らの”本当の想い”から生まれた不思議な場所、”セカイ”をきっかけに成長していく物語です。
「プロセカ」のイベントは月3回開催されています。イベントの形態は二種類。
①マラソン形式
多くのソシャゲのイベントがこの形式です。ゲームをプレイして獲得したポイントでランキングを競います。インタビュー対象者はこの形式のイベントのランカーさんです。
②チアフルライブ
2021年4月あたりに新登場した形態。2つのチームに分かれてマッチングし、勝敗を競います。
イベントのやり方は以下の通り。
- 5人編成を組む
こんな感じ。
イベントではキャラクター・属性の一致でそれぞれ20%、両方一致で50%ボーナスが入ります。
イベントと同時にガチャが開催され、毎回3人の新規カードがピックアップされます。その3人は必ずキャラクター・属性の両方が一致しているため、引けるかどうかでイベントの効率が大きく変わります。
また、カードには三種類のスキル(☆4の場合、①80%スコアアップ、②100%スコアアップ、③110%スコアアップ)があります。リーダーのスキルが強く反映されるので、どのカードをリーダー(一番左)に置くのかによっても入るポイントが変化します。
- リズムゲームをプレイ
「ひとりでライブ」と、ランダムにマッチングした5人でライブをする「みんなでライブ」モードがありますが、後者の方が多くのポイントが入るので、大抵は「みんなでライブ」で走ることになります。
↑順に「ひとりでライブ」「みんなでライブ」時に入るポイントです。同じ編成・曲で二回ともフルコンボですが、得られるポイントがかなり違います。
基本的にランダムにプレイヤーとマッチングしてプレイする形式(通称「野良」)ですが、ルームを作成して、IDを知っている人だけでライブすることも可能。(通称「固定周回」)
プロセカにおける体力である「ライブブースト」は0~10から選べます。大きいほど一度に沢山のポイントを稼げますが、1ブーストあたりの効率は低くなります。
(ちなみに上の検証はブースト3(ポイント15倍)で行っています。最大の10消費ではその倍の30倍ポイントが稼げます)
ライブブーストを1回復するのに、ゲーム内通貨のクリスタルが10必要です。1クリスタル≒1円なので、だいたい1ブースト10円になります。
また、効率曲というものが存在しています。プロセカでは曲が長いほど獲得Ptが増えますが、「一定時間同じ曲をプレイする」という条件では短い曲の方が効率良くポイントを稼げます。
最も短い曲「独りんぼエンヴィー(通称:海老)」がイベントの定番曲です。
インタビュー対象者
今回インタビューに答えてくれたのは、2021年5月11日~5月19日に開催されたイベント「ワンダーマジカルショウタイム!(以下:ワンマジ)」で97位を獲得した「たぬ」さんです。
イベント参加者は約113万人のため、97位は上位0.0086%…!!
加えて「ワンマジ」は売上・ボーダーともにダントツで歴代最高のイベントなので、正真正銘のトップランカーになります!
イベランインタビュー~こんな風に走りました編~
――まず、どのような編成で走りましたか?
こんな感じです。
――今回ガチャで出たキャラが全員揃っていますが、どのくらい引きましたか?
あ、私今回運が良くて、72連で全員揃ったんですよ。
――なんと…!!(私もこのガチャ引いてますが270連で二人しか出なかったので、これはものすごく運が良いです)
では予定していたよりクリスタルが余りましたか?
そうですね。もともと6万近くは用意していましたが、4万くらい手元に残りました。
――イベント期間でどのくらい課金しましたか?
だいたい16万6000円ですね。4万手元に残ったところで、100位以内に入るのには全然足りなくて。
――16万…!
社会人なのでお金はある程度自由に使えました。もうすぐ夏のボーナスだったし、このくらいは使っても大丈夫かなあと(笑)。100位以上は10万以上課金しないと入れないと思います。トップ100はほとんど社会人かも。
あと、元々別のゲームでゴリゴリに課金していたので、課金への抵抗はあまりなかったかも。
――なるほど…!ライブブーストはどうしていましたか?
一日を除いてずっと最大の10消費でした。一日だけブーストを下げて走りましたが、やってもやっても順位が上がらないどころか落ち始めたので、これはいけないなと。
――プレイ時間はどのくらい取りましたか?
イベント期間合計で60時間ぐらいです。
在宅ワークだったので、平日は起きて1時間ぐらい体力消費ついでに走って、昼も休憩がてら走って。仕事が終わってから寝るまでずっと走っていました。
最終日は10時間以上ぶっ通しで走り続けています。
――睡眠時間はどのくらい取りましたか?
平日は6時間くらいです。元々いっぱい寝たいタイプなので、イベント期間中も1時くらいで切り上げて、シャワーを浴びたりして2時くらいには寝ていました。
休日は4時間程度でしたが、眠くなったときには1時間程度仮眠を取っていました。一日二回くらい仮眠をとったかな。
――曲はどうしていましたか?
9割「独りんぼエンヴィー(海老)」でした。ポイント効率も良いんですけど、何より難易度が低くて楽なんですよね。長時間走るとなるとやっぱり疲れるので、少しでも体力の消耗を減らしながら走るのが大事でした。
――おそらく「みんなでライブ」で周回されたと思いますが、野良と固定どちらで走りましたか?
ずっと固定でした。他にもランカーの友人がいたので、その子たちとdiscord(ゲーマーご用達のチャットサービス。ゲーム版LINEみたいな感じ)でサーバー(LINEでいうところのグループ)を作って、そこで一緒に部屋に入れる人を探して周回していました。15人くらいの小さなサーバーで、時間が合わないこともあったので、そのときはTwitterの「#プロセカ募集」「#プロセカ協力」のタグを利用して、都度募集をかけていました。
海老での固定周回ならだいたい2分で一回叩けますが、それでもイベント期間で2300回以上叩いています。
――長時間周回は辛くないですか?
もちろん、ひたすら曲を叩くのは苦痛です。
慣れると無音でも曲を叩けるようになるので、サーバーの友達と通話をしながら走ることが多かったです。喋っていると眠気も飛ぶので。
通話していない時はYouTubeを見たりしていました。画面を注視することはできないので、聴くだけである程度楽しめそうなコンテンツを選んでいました。でも何を見ていたのかほとんど覚えていないです(笑)。
――それだけ長時間走るとなると、体の疲労も大きそうですが…。
そうですね。普段のデスクワークと同じ体勢だったのでそのあたりは大丈夫でしたが、ずっと叩いていると指の腹が痛くなります。私は皮むけしやすい体質だったので、通販でゲーム用の指サックを購入して使用していました。布一枚隔てることになるので難しい曲には向いていませんが、海老周回なら慣れれば十分です。
あと、イベランにはiPadは向いていないと思いました。
――それは何故でしょうか?
体勢を変えられないからですね。100ランになるとイベランしながら生活することになるので。スマホなら持ち替えて飲み物を取りに行ったり、寝起きに布団の中で体力消費したりできるので、そっちの方がいいなと思いました。
――食事はどうしていましたか?
眠くなるので炭水化物は避けていました。サラダチキン、魚肉ソーセージ、かにかまなど、タンパク質が摂れて片手で食べられるものを主に食べていました。他にはゼリー飲料とか野菜ジュースとか、あと間食にガム・ラムネなどを食べていました。
イベントの前の週末に食料をあらかじめ買い込んでおいて、家族とは完全に別で食事をとっていました。
イベランインタビュー~動機・モチベーション編~
――今回のイベントは最初から100位以内を目指していましたか?
それが、元々はここまで走るつもりはなくて。1000位以内に入れればいいかな、ぐらいの気持ちだったんです。
――え!?かなり上がりましたね!?
そうです(笑)。
きっかけの一つはガチャ運が良くて石が余ったことですね。
あとは、discordで友達と通話していたんですけど、相手が30位目指して走っている子で。通話している時に煽り合いが発生したんです(笑)。それで、まだいける、もうちょっと、一回ぐらい!ってどんどん走っているうちにこの順位に…
――す、すごい…。
それでも、100位以内から落ちたら1000位以内に切り替える予定でした。でも三日くらい落ちなくて、それならこのまま走り切りたいなと。
――なるほど。友人の存在が大きかったんですね。
そうですね。
走りきれた理由としては、やっぱり推しのイベントだから、というのが大きかったです。それが一番のモチベーションでした。
特に今回は司くん(天馬司。ワンマジのメインキャラクター)のスキルが100%スコアアップで、編成のリーダーにして走れたので。もし司くんが80%スコアアップだったら、推しリーダーで走れなかったり、ポイント効率が悪かったりで挫折してたかも。
――やっぱり気持ちがかなり大事になってくるんですね。
そうですね。精神的にもなるべく楽に走りたかったので、周回する際もそんなにシビアにはやらず、多少のミスは気にしないようにしていました。精度を気にして体力を消耗するよりは、多少ポイントが落ちても一回でも多くプレイすることの方が大事だと思います。
あと、周回の際に、ただ音ゲーをするのと誰かと喋りながらやるのでは全然違うので、サーバーに入ることも大事だなと思いました。やっぱり一人で何時間もひたすら音ゲーをするのは辛いです。
――少しでも負担を減らすことが重要だと言えそうですね。
そうですね。トップ50以上になるとまた変わると思いますが、トップ100あたりまではそんな感じかなと。
――今後もイベランをする予定はありますか?
そうですね、また司くんメインのイベントがあれば。でももうここまでのガチランは厳しいかな(笑)。
でも、頑張った分、イベントが終わったあとの達成感は大きかったです。ほんとうに走ってよかったと思っています。
――最後に、たぬさんにとってイベランとはどういう存在なのか教えていただけますか?
「推しへのお布施」です!
今回走った理由も、推しのイベントだったから、というだけではなく、イベントストーリーや新規カードイラストの出来が良かったから、というのがとても大きいです。それがなければここまで走っていなかったと思います。そういったことに対する感謝のお布施です。
――ありがとうございました。
まとめ
- ガチャ運は大事
- ランナーでも長時間の周回は苦痛
- イベラン用にサーバーを作って走ると快適
- 睡眠時間はとる
- 食事は眠くならないように&手軽に食べられるものをチョイス
- とにかく身体・精神的な負担を減らすことが大事
- 推しのすばらしさが一番のモチベーション
インタビューをしてみて個人的に驚いたのは、意外と健康的な生活を送られていたこと!てっきり寝ずに走っているのかと思っていました。リズムゲームは体調でかなり精度が左右されるので、健康を保ちつつ走る方が却って効率が良いのかもしれませんね。
また、長時間ひたすら周回を続けるのは、ランナーさんでも普通に大変なのだなということもわかりました。通話などで気を紛らわせたり、疲れないように工夫をすることが必要みたいです。そのためにはサーバーに入ることもかなり重要そう!特に上位を目指すランナーさんと一緒に走ることができれば、気が付いたら想定より上に…ということがあるかも。そのあたりは環境にも左右されそうです。
皆さんも、もしイベランをすることがあれば、お金をため、食事を管理し、可能ならばサーバーに入り、推しへの愛をモチベーションに走るのが良いかと思われます!!